仙台の観光を楽しむ時、車があるのが一番自由度が高いですが当然ながら誰かが運転する必要があるし、そもそも運転できる人がいない場合もありますよね。仙台には幸いにしてある程度交通機関が充実してます。JR、バス、地下鉄を組み合わせると主要な観光地には行けてしまうものです。
そうしたときに気になるのが交通費。数百円の交通費が積み重なって地味にお財布に効いてきます。乗った分だけお金がかかるので、できるだけ交通費は抑えて旅先でのレジャーや食事にお金を使いたいですよね。
そんなときに注目したいのが、1日乗車券などのフリーチケットです。仙台で使える交通系のフリーチケットは何種類かありますので、どんなもので、どのくらいお得で、どういった場面で使えるのかまとめました。今後の仙台の旅の参考にしてみてください。
仙台在住の方でも意外と知らないのではないでしょうか。
※情報は、2023年7月時点で調査したものです。詳しくは各チケットの公式サイトなどで最新情報をご確認ください。
仙台市地下鉄一日乗車券
まずは仙台市地下鉄の1日乗車券です。当日のみ有効で大人840円、子供420円。土日休日であれば大人620円、子供310円で購入可能です。地下鉄は初乗りが210円、最長区間の料金が370円です。
条件次第ですが4回乗れば確実に元がとれ、土日の最長区間利用に至っては1日乗車券の方が通常の往復運賃より120円お得です。なんと施設割引も付いており、博物館や科学館、動物園といった場所で利用可能です。仙台市民であっても子供を連れての外出などに役立ちますので、覚えておいて損はないでしょう。
仙台市地下鉄一日乗車券の購入は地下鉄の券売機からどうぞ。
るーぷる仙台1日乗車券
るーぷる仙台は、瑞鳳殿、仙台城跡、大崎八幡宮といった仙台駅周辺の主要観光地を回れる循環観光バスです。
平日は30分、土日祝日は20分間隔で運行しているので利用がしやすく、バス自体も観光用のレトロなデザインで、乗るだけでも楽しめるバスかと思います。
区間問わず大人260円、子供130円で利用できますが、1日乗車券であれば大人630円、子供320円ですので、3回以上乗り降りするなら1日乗車券がおすすめです。
厳密には普通の路線バス利用も視野に入れるとそちらの方が安いケースもあるのですが、そこは割愛いたします。
地下鉄一日乗車券と同様に割引機能もあります。地下鉄とは対象施設が少し違うので気をつけましょう。詳しくは、るーぷる仙台のウェブサイトをご覧ください。
るーぷる仙台1日乗車券の購入は、仙台駅西口のバスターミナル案内所や、市内の対象宿泊施設のフロント、仙台市交通局の営業所などからどうぞ。
デジタル版がWebサービス「仙台MaaS」で購入可能です。
るーぷる仙台・地下鉄共通一日乗車券
これまで紹介した2つをまとめて利用できる「るーぷる仙台・地下鉄共通一日乗車券」というものもあり両方を利用するならこちらがお得です。
地下鉄の1日乗車券が平日大人840円、子供420円、土日休日大人620円、子供310円で、るーぷる仙台が大人630円、子供320円です。それが共通一日乗車券の場合、大人920円、子供460円で購入可能です。土日の大人料金で330円ほどお得であり、一日の間に地下鉄とるーぷる仙台を計4回以上乗る場合には、基本的にこちらがお得になる計算です。
例えば、仙台駅を出発地点に、瑞鳳殿、仙台城跡を周り、その後広瀬通の停留所から地下鉄に乗り換え、旭ヶ丘駅の科学館を見て仙台に戻ってくるルートだと通常1280円かかりますので360円お得となります。
仙台〜瑞鳳殿(るーぷる仙台) | 260円 |
瑞鳳殿〜仙台城跡(るーぷる仙台) | 260円 |
仙台城跡〜広瀬通(るーぷる仙台) | 260円 |
広瀬通〜旭ヶ丘(地下鉄南北線) | 250円 |
旭ヶ丘〜仙台(地下鉄南北線) | 250円 |
合計 | 1,280円 |
るーぷる仙台・地下鉄共通一日乗車券の購入は、仙台駅西口のバスターミナル案内所や仙台市交通局の営業所、仙台市地下鉄の窓口などからどうぞ。
仙台まるごとパス
るーぷる仙台や仙台市地下鉄に加え、特定区間のバスやJRなども楽しめるのが仙台まるごとパスです。
るーぷる仙台や地下鉄に加えて、秋保大滝のような遠方の観光地に行きたい場合や、仙台だけでなく松島や白石も楽しみたい場合、仙台空港からコスパよく仙台市内観光を楽しみたい場合など、まさに仙台をまるごと楽しめるチケットです。
大人2,720円、子供1,350円とちょっとお高いように見えますが、2日間有効なので一泊二日で仙台を楽しむならぜひチェックしておきたいチケットです。
例えば、飛行機で仙台にやってきて、瑞鳳殿などの市街地観光&松島観光を楽しむとこのくらい交通費がかかります。
仙台空港〜仙台(JR仙台空港アクセス線) | 往復1,320円 |
仙台〜松島海岸(JR仙石線) | 往復840円 |
るーぷる仙台 | 1日乗車券620円 |
合計 | 2,790円 |
これだけで十分元が取れる計算だと考えるとコスパの高さはよくわかるのではないでしょうか。
モデルコースでは3,000円弱お得になるケースも紹介されています。
こちらも乗車以外のお得要素があり、「仙台まるごとパスクーポンブック」をもらうことができます。牛たん専門店や寿司屋での一品サービスがあったり、レジャースポットの割引を受けることができるそうです。
仙台まるごとパスの購入は、JR駅のみどりの窓口や仙台空港駅の券売機などからどうぞ。
また、デジタル版がWebサービスTOHOKU MaaSで購入可能で、こちらの場合は石巻もカバーしているワイド版の購入も可能です。
※外国からお越しの人には、SENDAI AREA PASSもおすすめです。
小さな旅ホリデー・パス
仙台まるごとパスよりも遠い場所に行きたい時に視野に入れたいのが「小さな旅ホリデー・パス」です。
これまでのフリーチケットと異なり、JRの指定区間に限定されますが、宮城の他、山形、福島など南東北エリアを楽しめるチケットです。休日やゴールデンウィーク、夏や冬の長期休暇期間に利用可能で、こちらもまるごとパス同様に大人2,720円、子供1,350円です。当然、JR限定で仙台市地下鉄やバスには対応してないので注意しましょう。
宮城県内なら石巻や気仙沼、県外だと山形や米沢、福島、郡山、会津若松といった遠方まで行けるチケットです。有効期間が特定の1日だけなので泊まりがけで旅行に行く場合には少し使い勝手が悪いですが、日帰り電車旅や、宿泊先まで何ヶ所か回りたい場合などに大活躍してくれるでしょう。
例えば、仙台から県北の温泉地「鳴子温泉」までの往復運賃が大人3,380円ですから、660円ほどお得という計算になります。以前、これに仙台新庄間をつなぐレトロラッピング列車「快速湯けむり号」の乗車券530円をつけて鳴子温泉日帰り旅を楽しんできたことがあります。
小さな旅ホリデー・パスは駅のみどりの窓口などで販売しています。
市バス一日乗車券
最後にバスの一日乗車券についても2つ紹介です。バスは詳しくないので、補足やおすすめの使い方があればコメント欄で教えてください。
一つは市バス一日乗車券。仙台市交通局の市バスが一日乗り放題になるもの。2種類存在し、仙台駅から260円区間が大人650円、子供330円で利用できるものと、360円区間が大人1000円、子供500円で利用できるものとがあります。
中山や北山あたりも範囲内なので、仙台大観音や北山五山と呼ばれる寺院などを巡るには良いかも知れませんね。仙台市交通局の定期券発売所で購入できるとのこと。
宮交休日一日乗車券
2つ目は、土日祝日限定で宮城交通の路線バス全線が一日乗り放題なるものです。大人1000円、子供500円です。秋保大滝や秋保温泉への観光、中野栄駅から仙台うみの杜水族館への移動、宮城県図書館の利用などに使えそうですね。
デジタルのみでの販売で、仙台MaaSやTOHOKU MaaSなどのウェブサービスで購入可能です。
目的に合わせて活用したい一日乗車券
今回は、7つのフリーチケットについて紹介してきました。
正直、まとめるまで知らなかった一日乗車券もあったので、目的に合わせてうまく活用すると相当お得に仙台を楽しむことができそうに感じました。また、フリーチケットを活用すると短い移動も気兼ねなく公共交通機関で行えるようになるので、より旅が快適なものになりそうですね。
よき仙台の旅を。